今月初旬、一通の買取依頼メールに思わず声をあげて驚きました。
住所とお名前から、大病を患い2年近く連絡の取れなくなったお得意様からの買取り依頼かと思ったからです。
しかし、メールの送り主は奥様からで、文面からお得意様であったご主人が亡くなられた事がすぐに解りました。
奥様は「仮面ライダー」をキーワードに、当店ブログの掲載記事と写真から、ご主人とお付き合いのあった当店を探して下さったそうです。
後日、2年振りとなる懐かしいお部屋に通され、セブンスターソフトを添えてお線香を上げさせてもらいました。
お話しを伺うと、自分が最後にお見舞いに行った後の初夏に帰らぬ人となってしまったそうです。
かすかにタバコ臭の残る御品を手に取るたびに
「このフィギュアは暴落したー。他の業者は仕入れを失敗したと言っていたから、御宅も安いよね」
「このガレキは、色の塗り方を間違える人がいるんだよ。この雑誌のここ見ないとねー」
「御宅は他社と違ってレア物を見せても媚びへつらわず、ガチャ・食玩を見せても横柄にならないなぁ」
「動作しない時は、酢で酸化物を除去できるからやってみな」
「このウルトラマンは、どこが違うか解るかい。目で見分けるんだよ」
・・・といった言葉が思い出され、何ともやりきれないです。
お得意様の遺品整理は辛いです。
同じ病気で亡くなった自分の子供の事まで思い出し、更に悲しみが募ります。
口数はいつもの十分の一以下。黙々と箱詰め作業を終えました。
安らかにお眠り下さい。
合掌
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